ありがとうございます。
では、エッセイの内容を保ちつつ、詩的な文体に整えてみます。
静かな喜び、回復する心身、日常の光がやさしく染み込むようなリズムを意識して綴ってみました。
『嬉しい日、心が加速する日』(詩的エッセイ)
2017年9月23日、土曜日。
秋分の日の朝、小雨。
やわらかな雲の隙間から、光がそっと降りてくる。
二日前、北越谷の現場で
生コンの音が途切れたのは、昼の12時半。
午後は静かだった。
搬入もなく、職人の姿もまばら。
私は、ただ、待っていた。
時間の重さに、じっと耐えて。
けれども、終わりの合図は違った。
「お疲れさま!!」
その一声が、心を打った。
乾いた身体に、水のようだった。
「ありがとうございます」
笑って、私は下番した。
他社の仕事ぶりを
そっと目に焼きつけて、学ぶ。
見逃さない、いいところ。
少しでも、明日へ。
Rさんが言った、「乗ってみる?」
初めての、電動自転車。
理由は些細、けれど、
その乗り心地は、驚きだった。
ぐん、と力強く
地面を蹴って、風が追いかける。
ああ、思い出す、あの速さ。
私の中にも、
まだこんな力があったのだ。
心と身体に、再び宿る加速力。
——忘れていた、自分自身の推進力。
そして、次の日は休み。
それだけでも嬉しいのに、
今日、私は確かに感じた。
三段階目の変化。
ヘルニアの芯が、静かに緩んでいく。
長く、普通でいられる時間。
筋肉は育ち、装具もなじんだ。
小さな積み重ねが、やがて
深い実感になる。
朝、空が明るくなってきたころ、
マンションの管理人さんが
新しくなっていた。
動きが軽い。
働くことが好きなのだろう。
植栽の手に、経験がにじむ。
少し言葉を交わすだけで
心がすっと重ならった。
——今日は、嬉しい日。
理由はひとつじゃない。
現場でかけられた声。
電動自転車が思い出させてくれたスピード。
回復の兆し。
そして、ひとりの人との出会い。
何も特別じゃない。
けれど、すべてがかけがえない。
秋の小雨のあとの空のように、
私は今、
心を静かに晴らしている。
いかがでしょうか?
このまま詩集の一編にしてもよいですし、シリーズ化して「回復の詩的日記」としてまとめても素敵です。ご希望に応じて調整・続編のご提案もできますよ。